第1回日本老年療法学会が沖縄県の沖縄科学技術大学院大学(OIST)で開催されました!
学会テーマとして,「老年療法学の確立へ向けて~多職種連携の重要性~」を掲げ,
学会長:島田 裕之先生
(国立長寿医療研究センター研究所老年学・社会科学研究センター長/日本老年療法学会 理事長)
副会長:土井 剛彦先生
(国立長寿医療研究センター研究所老年学・社会科学研究センター予防老年学研究副部長/日本老年療法学会 副理事長)
準備委員長:澤 龍一先生
(順天堂大学 保健医療学部理学療法学科 助教)
のもと現地+webでのハイブリット開催となりました.
当研究室からは,田平教授・下木原(D2)が演題発表を行い,老年療法に関する様々なテーマについて多職種の先生方と熱く議論を行いました!
以下,演題概要をご紹介いたします.
田平 隆行 教授
「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)における行動心理症状の特徴
-介護老人福祉施設との比較-」
下木原 俊 研究員(D2/JSPS DC2)
「透析を行う高齢者と認知機能低下の関連について―介護保険認定データを用いた検討―」
今回の学会は,現地参加ならびにweb参加併せて200名以上の参加となり,リハビリテーション職種間で老年療法に関する活発な議論を行うことができました.
会長公演では,学会長の島田 裕之先生より,健康長寿に関する研究の発展に向け,専門職の知見を共有する必要性や,得られた知見を社会実装するための政策提言の重要性をご講演いただきました.
教育公演では,広島国際大学の福岡 達之先生より「摂食嚥下リハビリテーションと多職種連携」についてご講演いただき,Meet the expertsのセッションでは,信州大学の佐賀里 昭先生(OT)・関西医科大学の宮田 恵里先生(ST)より「がんのリハビリテーションにおける作業療法・言語聴覚療法の専門性と多職種協働」についてご講演いただきました.
さらに,シンポジウムでは「脳卒中患者の社会的活動の促進」のテーマのもと,埼玉医科大学の三浦 佳代先生(PT),神奈川県立保健福祉大学の長山 洋史先生(OT),JCHO中京病院リハビリテーションセンター 萩野 未沙先生(ST)から,各分野の専門性を活かし,脳卒中患者の社会活動の促進に資する有益な知見をご共有していただきました.
また,1日目のランチョンセミナーでは,「認知症予防を目的としたデジタルヘルスの推進」と題し,田平 隆行教授の座長のもと,島田 裕之先生よりこれからのデジタルヘルス推進に向けた革新的な取り組みをご紹介いただきました.
さらに,2日目のランチョンセミナーでは,北里大学の神谷 健太郎先生より「フレイルの早期検知に向けたデジタル領域からの取り組み」というテーマにてご講演いただき,デジタル技術を用いた高齢者支援に対する気運の高まりを感じることができました.
閉会式では優秀演題賞の発表があり,当学会OT理事の久米 裕先生(秋田大学大学院 教授)の演題が「優秀賞」に選出されました!
今回,参加させていただき,学会のテーマとなっている多職種連携の重要性を強く感じるとともに,自身の専門性を発揮していく必要性も改めて認識することができました.
特に私は,同年代の先生方が精力的に研究や成果発表をされていることから,「自身の研究もより精力的に取り組んでいこう!」と考えさせられるとても良い機会になりました.
また,学会長の島田先生(twitter: @PiTjz9LJBb1CctH)が閉会式で述べられておりましたが,どの演題もレベルが高く,とても刺激的かつアットホームな学会となりました.
開催にあたり,学会長の島田先生をはじめ,副委員長の土井先生,準備委員長の澤先生,ならびに運営に携わっていただきました皆様に深くお礼を申し上げます.
さらに,来年度の第2回日本老年療法学会は,牧迫 飛雄馬先生(鹿児島大学 医学部保健学科 教授/日本老年療法学会 副理事長)が学会長となり,鹿児島県の奄美大島で開催されることが発表されました!
ぜひ,皆様には来年度の学会参加・発表も見据えて,是非老年療法学会へ入会していただき,鹿児島へお越ししていただきたいと思います.
(文責:D2 下木原)